こんにちは。
ぴんころ研究所のかずきです。
最近まで全く知らなかった焼酎の世界。
基礎的なことを知っているのと、
知らないのでは、
お酒の楽しみ方も変わってきます。
まずは焼酎の基本をまとめてみました。
焼酎と他のお酒との違い
酒税法による分類
日本においては、財政収入確保の観点から、
酒税法によって細かく分類されています。
- 醸造酒類
- 日本酒
- 果実酒など
- 発泡性酒類
- ビール
- 発泡酒など
- 蒸留酒類
- ブランデー
- ウイスキー
- スピリッツ
- 焼酎
- 連続式蒸留焼酎(甲類焼酎)
- 単式蒸留焼酎(乙類焼酎・本格焼酎)
- 混成酒類
- みりん
- リキュールなど
日本酒は醸造酒、焼酎は蒸留酒
日本酒やビール、ワインなどは、
穀物や果実を発酵させた酒。
それに対して、
焼酎やウイスキーなどの蒸留酒は、
醸造酒を蒸留してできた酒です。
原料 | 醸造酒 | 蒸留酒 |
---|---|---|
米 | 清酒 | (米)焼酎 |
果実(ブドウ) | 果実酒(ワイン) | ブランデー |
麦芽 | ビール | ウイスキー |
日本酒などの醸造酒の成分は、
穀物などが発酵したアルコールと水です。
蒸留とは、
このアルコールと水を分離することです。
水の沸点が100℃なのに対し、
アルコールはそれより低い78.3℃なので、
先にアルコールが蒸発します。
その蒸発したアルコール分を集めて冷却して、
液体に戻したものが蒸留酒になります。
蒸留の過程でアルコール分が濃縮されるので、
蒸留酒のアルコール度数は、
一般的に40~90%と高めになります。
それに対して、
醸造酒のアルコール度数は5~15%です。
甲類焼酎・乙類焼酎・本格焼酎の違い
甲類焼酎と乙類焼酎の違いは、
蒸留方法にあります。
甲類焼酎は連続式蒸留機を使い、
蒸留を複数回行います。
乙類焼酎は単式蒸留機を使い、
1度しか蒸留しません。
甲類焼酎は純度の高いアルコールになるので、
酎ハイやサワーのベースの酒、
となることが多いようです。
乙類焼酎は1度しか蒸留しないので、
芋や麦など原料の風味が残ります。
その乙類焼酎の中でも、
指定された原料を使い、
水以外の添加物を加えていないものを、
本格焼酎と呼びます。
原料の違い
本格焼酎を名乗ることができるのは、
国税庁が定める53種の原料に限られます。
具体的には、
- 発芽させた穀物
- 果実
- 糖を含む物質
は認められていません。
その理由は、同じ蒸留酒である
ウイスキー、ウォッカ、ジンなどど
税法上区別するためです。
代表的な4つの原料を紹介します。
芋
焼酎といえば芋焼酎。
原料のサツマイモは水分を多く含んでいて、
痛みやすく、香りも強いため、
臭くて飲みづらい焼酎、
と言われた時代もあったようです。
現在は、焼酎作りに適した品種が登場し、
蒸留技術や麹が多様化したことで、
香りが強いフルーティーな焼酎もでてきて、
最も支持されているカテゴリーです。
サツマイモの酒類で、
味や香りに違いが出るのが魅力です。
2005年にWTOの地理的産地指定を受け、
「薩摩焼酎」がブランド認定されました。
麦
すっきりした飲み口のものが多い。
その理由は減圧蒸留。
もろみを100℃近い温度で沸騰させる常圧蒸留に比べて、
焦げ臭などの雑味が少なくなり、
すっきりした味わいになります。
その減圧蒸留機を使った、
「いいちこ」「二階堂」
がヒットして全国区の人気になりました。
大麦と米麹を使用すると、
味がまろやかに、
大麦と大麦麹を使用すると、
スッキリと淡麗な味わいになるようです。
1995年にWTOの地理的産地指定を受け、
「壱岐焼酎」がブランド認定されてます。
米
日本人にはもっとも馴染みのある原料で、
焼酎の中で最も古くから作られていたという説が有力。
熊本県の人吉・球磨地区で作られる、
「球磨焼酎」が有名で、
WTOの地理的産地指定を受けています。
原料に使う米には、
食用のブランド米や、蔵がある場所の特産米、
日本酒造りに使う酒造好適米などが使われることもあり、
米の味わいによって、焼酎の味も変わります。
同じ原料を使うことから、
日本酒の蔵元が米焼酎を作ることも増えています。
焼酎と日本酒を飲み比べるのも面白そうです。
そば
ほのかに漂うそばの香り、
爽やかな飲み口が好評です。
そばは発酵力が弱いため、
素材としては扱いづらく、
米や麦と掛け合わせて造られることが多いようです。
原料がそばなので、そばとの相性はピカ一です。
そば湯で割ると、さらに風味が増してGOOD!
その他
泡盛
米焼酎と同じく米100%の焼酎が泡盛です。
その違いは使われる米。
米焼酎は日本の米を使うことが多く、
泡盛はタイ米を使用します。
黒糖
焼酎の原料としては本来認められていません。
1953年に奄美群島が日本に復帰する際、
奄美群島の製造者を保護するために、
米麹を使うという条件で、
黒糖焼酎を作ることが認められました。
同じサトウキビから造るラム酒との違いは、
米麹を使うか否かです。
他にも、酒粕・しそ・ごまなど、
様々な原料から作られています。
焼酎を楽しむ
以上、基礎的なことをまとめてみました。
同じ原料から造られていても、
蒸留をしているか否か、
どの麹を使っているかなどによって、
違うお酒として扱われるということわかりました。
焼酎は最強の食中酒です。
お湯割り、水割り、ロックなど、
料理との相性を考えながら、
今後も楽しんでいこうと思います。
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