短期と中長期の投資を使い分ける主夫、
ぴんころ研究所のかずきです。
資産形成の王道はつみたてです。
長期間コツコツと続ければ、
5年・10年経つと、
想像できないくらいに資産が膨れ上がります。
なんて聞いても、
実感湧かないですよね。
しかも現在の世界的な景気後退局面では、
積立投資の評価は昨年に比べて、
大きく下がっているかもしれません。
ということで、
このまま積立投資を続けていてもよいのか、
そもそも積立に効果があるのか、
ということについて検証してみました。
結論からお伝えすると、
わずか半年間の検証とはいえ、
積立投資の効果が非常に高い、
ということがわかりました。
一時的な下げで怯えることなさそうです。
半年間の検証結果
検証に使ったのは、昨年12月29日に積立を開始した、
eMAXIS NASDAQ100インデックス。
比較のために、
- 毎日積立(毎営業日買付)
- 毎月積立(毎月29日買付)
- 一括購入(12月29日の1回だけ買付)
の3パターンでシミュレーションしました。
3つの積立シミュレーション結果
期間:2021年12月29日~2022年6月28日の6ヶ月間
毎日積立 | 毎月積立 | 一括投資 | |
---|---|---|---|
買付金額(円) | "2,000 (うち22回は1,000)" | 30,000 | 210,000 |
買付回数(回) | 116 | 7 | 1 |
合計金額(円) | 210,000 | 210,000 | 210,000 |
保有数量(口) | 171,889 | 167,548 | 150,150 |
評価金額(円) | 206,730 | 201,509 | 180,585 |
個別元本(円) | 12,217 | 12,180 | 13,986 |
基準価額騰落率 | -14.01% | -14.01% | -14.01% |
個別元本騰落率 | -12.65% | -12.91% | 0.00% |
評価金額騰落率 | -1.56% | -4.04% | -14.01% |
保有投信の評価金額の比較
1番下の評価金額の騰落率を見ると、
- 毎日積立 -1.56%
- 毎月積立 -4.04%
- 一括投資 -14.01%
となっていて、
どれもマイナスとなっています。
さすがに、積立投資では、
この局面でプラスにするのは至難の技です。
そのなかで注目してもらいたいのが、
積立投資と一括購入のマイナスの幅。
積立を始めてから価格は約14%も下がっていますが、
毎日積立の評価金額はわずかしか下がっていません。
毎月積立の評価金額はそれには劣りますが、
一括購入とはほぼ10%の差があります。
違いが出た理由
毎日積立 | 毎月積立 | 一括投資 | |
---|---|---|---|
保有数量(口) | 171,889 | 167,548 | 150,150 |
保有数量(口)の欄を見ていただくと、
トータルで買った量の違いがわかると思います。
この買った量が大きく影響しています。
というのも、投資信託の評価は、
保有している量(口数)×当日の投資信託の値段
で決まるからです。
当然、保有している量が多いほうが有利になります。
では、たくさんの量を買えるのはどんな時か。
それは、値段が下がったときです。
例えば、1,000円持っているときに、
トマトが1個200円であれば、5個買えますが、
トマトが1個100円に値下がりすると、10個買えます。
反対に、
トマトが1個300円に値上がりすると、3個しか買えません。
このように、積立投資では、
値段が下がったときにはたくさんの量を、
値段が上がったときには少ない量を買うことになります。
値段が上がろうが下がろうが関係なく、
コツコツ投資商品を買っていって、
5年・10年先の果実を得るのが、
積立投資です。
積立投資のメリット・デメリット
- 値段が高くなったら買える量が減って
- 値段が安くなったら買える量が増える
このことが積立投資の最大のメリットです。
これにより、
値段の上がり下がりを気にする必要はありません。
それどころか、
下げた相場が戻る、リバウンド効果によって、
安い値段でこつこつ積み上げたものが、
大きな実りにつながります。
先の表の個別元本の欄を見てください。
毎日積立 | 毎月積立 | 一括投資 | |
---|---|---|---|
個別元本(円) | 12,217 | 12,180 | 13,986 |
個別元本とは平均購入単価(コスト)のことですが、
積立と一括では1,000円以上の差があります。
安い値段を淡々と買っていくので、
購入コストがどんどん下がっているんですね。
一括購入では価格下落は恐怖ですが、
積立投資では価格下落は味方になります。
ただし注意すべき点もあります。
この先もずっと値段が下がり続けるのであれば、
安いところで買ってコストを下げる、
という意味はなくなってしまいます。
ですが、一方的に下げ続ける相場はありません。
基本的には上げ下げを繰り返しながら、
- 全体的に上昇している時期、
- 全体的に下降している時期、
- 全体的に横ばいの時期
があるだけです。
そのため、
一方的に上がっていく相場においては、
積立投資は効率が悪くなります。
それよりも、
一括で買ったほうが利益が膨らみます。
唯一と言っていい、デメリットです。
とはいうものの、繰り返しになりますが、
短期的に上昇が続くことはあっても、
長期的に上げ続ける相場はありません。
まとめ
わずか半年間の検証ですが、
一括投資と積立投資の差ははっきり出ました。
ただ、積立投資の中で、
毎日積立を行うか、
毎月積立を行うか、
についてはそれほど顕著な差はありません。
それもそのはずで、
10年以上行う予定の積立投資において、
たかだか半年程度で良し悪しは判断できません。
積立投資の最大の魅力は、
下げ相場から上昇相場に変わった後の、
リバウンド力です。
積立投資をやっててよかったと思う瞬間です。
昨年末に今の状況は全く予想できませんでした。
ウクライナで紛争が起こるとか、
中国が数ヶ月ロックダウンするとか、
その影響でインフレが加速度的に進むとか。
未来のことは誰にも予想できませんし、
予想することになんの意味もありません。
そんな中で、私達にできるのは、
目先の相場に一喜一憂せず、
淡々と積立投資を行うことです。
そうやってコツコツ育てた資産が、
数年後に大きく花開きます。
今は1日100円から積立できます。
ペットボトルの水を買うより安いです。
その1日100円の差が、
数年後に大きな差になります。
まだ積立投資を始めてない方は、
この機会に始めてみませんか。
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