こんにちは。
ぴんころ研究所のかずきです。
「複利は人生で最大の発明である」
アインシュタインが言ったとされるこの名言。
よく聞く言葉ですが、
複利がどのくらい凄いのか、
なかなか実感するのが難しいのではないでしょうか。
元本が2倍になる金利や年数を求める
簡易的な方法として「72の法則」が使われます。
ですがこれを使うのは、100万円とか1000万円とか
一括で投資した元本が2倍になるのを求めるときです。
では積立で少しずつ増やした場合はどうなのか?
実際に計算してみました。
計算してみると・・・
やはり複利は凄いです。
積立元本が2倍になる年数は
運用利回り | 倍になる年数 |
---|---|
3% | 43年 |
4% | 32年 |
5% | 26年 |
6% | 22年 |
7% | 19年 |
8% | 16年 |
9% | 15年 |
10% | 13年 |
平均利回りが3%だと43年。
5%で26年、8%で16年。
証券会社や銀行などの金融機関では、
積立シミュレーションにおいて、
3~5%の利回りを使うことが多いですが、
1%の差でこんなに違うとはびっくりです。
複利の効果を最大限に得るには、
利回りもさることながら、
やはり積立の期間が重要です。
平均利回りとして使われることの多い、
5%で運用した場合の、
時間経過による複利の効果を検証してみました。
毎月3万円(年36万円)、平均利回り5%で長期投資した時の資産の増え方
経過年 | 積立元本(円) | 増えた額(円) | 元利合計(円) | 対前年増加額(円) | 対積立金額増加率(%) |
---|---|---|---|---|---|
1 | 360,000 | 9,750 | 369,750 | 9,750 | 2.71 |
2 | 720,000 | 37,980 | 757,980 | 388,230 | 7.84 |
3 | 1,080,000 | 85,626 | 1,165,626 | 407,646 | 13.24 |
4 | 1,440,000 | 153,648 | 1,593,648 | 428,022 | 18.90 |
5 | 1,800,000 | 243,078 | 2,043,078 | 449,430 | 24.84 |
10 | 3,600,000 | 1,050,612 | 4,650,612 | 573,594 | 59.33 |
15 | 5,400,000 | 2,578,566 | 7,978,566 | 732,066 | 103.35 |
20 | 7,200,000 | 5,025,960 | 12,225,960 | 934,326 | 159.54 |
23 | 8,280,000 | 7,038,702 | 15,318,702 | 1,081,602 | 200.45 |
26 | 9,360,000 | 9,538,920 | 18,898,920 | 1,252,086 | 247.80 |
29 | 10,440,000 | 12,603,486 | 23,043,486 | 1,449,450 | 302.63 |
34 | 12,240,000 | 19,213,044 | 31,453,044 | 1,849,902 | 413.86 |
まず注目してほしいのが、
対前年増加額。
積立初年度は積立金額36万円に対し、
わずか9,750円しか増えていません。
それが積立を続けるうちに、
増加する金額がどんどん増えていきます。
15年を経過したところで、
対前年増加額が732,066円になっています。
毎年36万円積立しているので、
その年は1年間で積立金額の2倍の運用益が出ていることになります。
それ以降は指数関数的に増え続けて、
8年後の23年目では積立金額の3倍、
その6年後の29年目に積立金額の4倍、
そこから5年後の34年目には
たった1年で積立金額の5倍の利益が出るようになります。
これが複利の凄さです。
ここからわかるように、
長期で続けるからこそ、
複利の恩恵を受けることができます。
今回の例では、
10年目あたりまでは、
それほど顕著に増えませんが、
15年を超えたあたりから、
驚くほどのスピードで増えていきます。
まとめ
最近になって積立投資を始めた、
という方が増えています。
その一方で
今年に入ってからの冴えないパフォーマンスから、
積立投資を解約する人も増えているようです。
長期で行うのがよいとわかっていても、
実際に目減りしている資産を目にすると、
耐えられない人も出てくるのかもしれません。
私を含めて多くの方が推奨している、
S&P500のインデックス投信も、
今年は年初来でマイナスになっています。
ただし、ここ10年の平均リターンは14.7%
1957年にS&P500という指数ができてから数えても、
年平均10.7%の利回りです。
今回検証したケースの倍になります。
あくまでも過去のデータにはなりますが、
もし10年前に積立投資を始めていれば、
かなりの資産を築いていた可能性が高いです。
やはり複利は人生最大の発明です。
でも残念ながら、
短い期間ではその効果を得られません。
複利効果を得るためには長期で積立。
投資している商品の利回りにもよりますが、
少なくとも15年は続けたいところです。
ブレずに積立投資を続けていきたいですね。
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