こんにちは。
ぴんころ研究所のかずきです。
金融リテラシーは大事です。
そう思う理由の一つが、
ポジショントークです。
あまりなじみのない言葉かもしれません。
ですが、その言葉の意味するところは、
知っておく必要がありそうです。
ポジショントークとは
元々は金融の世界で使われていた言葉です。
ポジショントークは、マーケット全般で使われる用語で、市場参加者などが自らのポジションに対して利益が出て欲しい、といった願望を含んだ会話や発言などのことをいいます。これは、特定のポジションを持っている人が、客観的な見方ではなく、主観的な見方で、自分の保有するポジションに対して、有利な方向に導くために情報を流したり、発言したりすることを指しています。ちなみに、ポジショントークとして発した内容について、事実が虚偽である場合には「風説の流布」として摘発もありうる不法行為となりますが、単に憶測による市場予測などは風説の流布には当たらないとされています。
出典:カブドットコム証券
こうありますが、
発言した内容が虚偽であるか否かの判断は、
普通の人にはわかりません。
一見すると疑わしそうなことであっても、
巧みな物語として語られると、
人は簡単に信じてしまいます。
成績の良い営業パーソンは、
このストーリーテリングの力と、
ポジショントーク力が優れています。
このようにその場その場で、
自分に与えられた役割に従って行う発言を、
ポジショントークと言います。
物を販売する人は販売する側の立場に立って、
物を買う消費者は消費者の立場で発言をします。
また同じ人が販売する側にも、
消費者にもなりえます。
私は証券会社に勤務していたときに、
たくさんの外貨建ての保険や、
投資信託、債券などを販売してきました。
もちろんそれがお客様のためになる、
と思ってのことです。
購入後に不安になっているお客様を、
あの手この手でなだめたりもしました。
ところが会社を離れたあと、
自分が販売してきた商品について、
改めて勉強し直すと、
当時は見えていなかった点が、
いくつも出てきました。
例えば、
販売する商品の手数料が異常に高かったり、
都合のよいデータだけを強調していたり、
手数料を膨らますために商品を複雑化したり、
といったことです。
だからといって、
当時の自分が間違ったことをしていた、
とは思いませんが、
会社という組織にいると、
全体を俯瞰してみることが難しく、
知らず知らずのうちに、
視野が狭くなっていたようです。
まとめ
ポジショントークをする、
ということが悪いのではありません。
全ての人は何らかの立場に立って、
発言をしていますし、
それだけではなく、
いくつもの異なる立場を演じています。
相手がポジショントークをしている、
ということを意識するか否か。
相手がどういう立場で、
このような発言をしているのか。
このような思考習慣があれば、
大切な資産を簡単に失うことが、
減るかもしれませんね。
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